学習能力と姿勢の関係

主観ですが、学習能力が高い人は、姿勢が綺麗であることが多い。

前職で新卒採用をしていた際に、筆記テストを行っていた。

学習能力がたかい(ここではわかりやすくするために偏差値が高いとする)学生の方は総じてテストを受ける際の姿勢が綺麗だった。

背筋をピント伸ばし、背もたれにもたれかかることなく、胸は自然と開かれていて、頭が前になることなく、真っ直ぐに保たれている。

偏差値の変化に従って、姿勢が悪くなっていった。背筋が曲がっていたり、猫背になていたり、頭が前に落ち込んでいて、胸が閉じるようになっている。

学習能力(偏差値)と姿勢には深い関係があると考える。

小学生の頃から、机に座って学習をする時間が出てくるが、若干の高さ調整はできるにしても、それが個人個人に適切にフィットしているかどうかは疑問が残る。

また、姿勢は大人でも綺麗な状態に保つことは難しい。自分の周りに姿勢が綺麗だなって人がどれくらいいるだろうか。かく言う自分自身も姿勢に気をつけようとしていながらも気が緩むとすぐに自分にとって楽な姿勢(汚い姿勢)に戻ってしまう。そうなると、子供がいくら学習中の姿勢を注意されても、自分のどこが姿勢が悪いのか、どのように正せばいいのか、個人差が生まれてしまう。

その状態が、小学校6年間、中学高校6年間、大学、専門学校などへの進学を含めると10年以上をその姿勢で過ごすことになってしまう。それも、本人の自覚がないままに。

この事実は恐ろしいことで、その後の人生までを左右するレベルの問題である。姿勢の悪さは集中力の欠如や、体調不良など様々な問題に直結する。なのに、姿勢を正しましょう、こういう姿勢で勉強しましょうだけでは子供たちには伝わらない。大人でも難しいことを子供が簡単にできるとは思えない。

机や椅子の高さを合わせるだけでなく、そもそも机がなぜ平らなのか。教科書を読む時は平らな机に置いているのでどうしても自然と下を向いて頭が前に出てくる姿勢になってしまう。もし、机が斜めになって教科書を頭を下げずに見えるようにすれば、自然と無理な姿勢から開放される。

姿勢を正すことを個人の責任のもとにするのではなく、学習環境から変えていくことが必要。意識せずとも自然に綺麗な姿勢になるような机や椅子が全国の小中高大専門学校に広まっていけば、人間の本来持っている能力を最大限に発揮し、学習能力の向上に役立つ。

これは、偏差値を高めるために行うのではなく生涯学習を続けていき、個人個人の人生がより輝くために必要なこと。受験勉強をたくさんするためではなく、個人が自分自身にとって大好きなこと、心からやりたいと思うことに突き進むための準備として、学習環境を変えたい。

わかりやすく、伝えるために偏差値という言葉を選んだが、偏差値はどうでもいい。正しい姿勢を身につけて、その人自身の能力が勉強やスポーツ、文化活動、音楽や、芸術など、向かう方向性はなんだっていい。一人一人が輝く未来を作るために、姿勢がもたらす変化を信じて実現する。

教育関係にいたわけでもないし、姿勢に関する専門知識があるわけでもない。生きている以上、自分の身体とは死ぬまで一生一緒にいるわけだから。その根幹が少しでもいいものに変わっていけば、子供たちの未来は明るくなる。

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